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三井温熱療法の可能性

論述的観点からみた三井温熱療法

統合医学、統合医療が新しい医療の道として唱えられて久しい。
従来の西洋医学に最先端の医学療法、そして東洋医学をはじめとした様々な民間療法を包括し、医療を受ける側に幅広い選択肢を与え「個の医療」を目指そうというものである。

その中に含まれるさまざまな温熱療法は「体温と免疫力」や「HSP(ヒート・ショック・プロテイン)」などの理論に後押しされ、現在その地位を確立しているが、この「三井式温熱療法」はそれらの理論に加えたいくつかの画期的な面から注目を集めている療法である。

1.療法理論の単純明快さ

まず、三井式温熱療法の治療原理が単純明確である点があげられる。

三井氏は皮膚と内臓の関係に着目し、20年余りの間に数々の臨床を積み重ねた。その根本的な考え方は、病気の主な原因をストレスと捉え、その影響を一番受ける自律神経を「熱」という刺激媒体を使って活性化しようとするものである。

どこにどのような症状が起きていても、まずその基本的反応が出る脊柱部位、さらに背部筋への注熱が基本となる。「注熱」とは三井氏が考案した造語だが、体を温めるというだけでなく、熱痛覚を与えるレベルの熱刺激を通して、興奮した交感神経に適切な熱刺激を与え、その興奮を解いていくという考え方である。

腹部、胸部を中心とする体の各部位、また症状の出ている部位など、全身のバランスを考えた注熱作業を行うとその効果はさらに上がる。

2.患者の治療参加

次に注熱の際の治療ポイントは、患者自身が「熱い」という感覚を持って感じ取れ、症状の改善に伴う温感の違いも患者自身が体感できることも他にはない画期的なものだ。

通常、さまざまな「内臓―体性反射」による皮膚緊張や、「痛みやこり」といった慢性症状も、多くの患者はそれを認識することなく日々を過ごしている。これは鋭い痛みはAδ神経線維が、じわじわ鈍い痛みはC神経線維が脳に伝達するが、ある一定以上の情報「閾値」に達しないものは脳が自覚できない状態に置かれることにある。

日々の筋肉疲労などの微々たる筋肉損傷に対しても脊髄からは筋肉を収縮させる反射が起きているため、知らず知らずに筋肉が硬くなっていたり、脊椎をはじめとする関節の可動域に制限が起きていたりすることが普通である。ここに45℃以上の熱刺激が来ると、他の部位で感じる熱感とは大きく違う熱さを感じる。

その刺激は知覚神経を介して脊髄神経に伝達され、中枢は熱痛覚による強い覚醒作用がおき、交感神経の興奮を鎮める。ここで、逆に副交感神経が興奮し「体性―内臓反射」が促され内臓機能の調節が行われる。交感神経、副交感神経のいずれが興奮しても、その部位に的確に熱刺激を与えることでその興奮を鎮静化し、反応的に逆反応が起こるのである。

当然鎮静化した部位は熱さを感じなくなり、心地よい温感に包まれる。初めに感じていた熱さとは全く違う温感になることで、患者に対する心理的な解放効果も大いに期待できる。

3.セルフケアによる予防効果

三井式温熱療法は治療としてだけでなく、未病をはじめとする様々な症状に予防としての効果が大きく期待できることもあげられる。

この療法は専門の温熱療法師と呼ばれる人たちによる施術を受けることのほかに、「温熱器」を自分で使用することでセルフケアが可能である。患者自身による温熱ケアや、また家族による温熱ケアもある程度の効果は十分に期待できる。詳しい医学的、整体的知識を持ち合わせなくともその効果を発揮できるのがこの温熱器を使った三井式温熱療法のもう一つの特長である。
たとえば呼吸抑制による交感神経の興奮は、胸部肋間のつまりによることが多い。患者は知らずに胸苦しさを覚える胸部に温熱器をおく。その温感はゆっくりと胸郭を弛緩し、肋間リンパの流れを促進する。結果、胸郭は可動域を広げ呼吸を楽にしていく。このようなことがごく自然に起こるのである。自分の体を自分の力で何とかしようとする気持ちに具体的な方法で答えることは患者の治癒能力を高めることにつながると考える。

三井兎女子氏は老齢にも関わらず、多くの末期ガン患者の温熱治療にあたり、その臨床効果から彼らに希望の灯りをともした。

この三井式温熱療法の単純にして明快な効果を多くの方に知ってもらうと共に、「熱」の持つ効用を、より科学的見地から解明をお願いし、その認知が高まることを切に願う次第である。

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